誰しも初めてのOEMは様々なトラブルに見舞われがちです。
そもそもOEMを作るとなった場合、何がどれくらい掛かるのか分かりづらい部分もあります。
弊社では出来る限り、明確化できるようにプリント帽子を例にしておおよその価格、
輸入に必要な事を提示できればと思います。

今回はこのプリント帽子を発注した際の価格、作業工程を記載します。
商品によって異なりますが大まかな流れは一緒です。/

STEP1
仕様確認のお打ち合わせ

まずはOEM製作をしたい商品の内容をお打ち合わせ致します。元から仕様がある場合もあればこの商品と同じ構造で作りたいなどの要望を汲みながらお打ち合わせをして行きます。基本的なやり取りはinfo@pdn-oem.comのメール、もしくはLINE IDによるやり取りになります。

 

[発注者様が必要な作業]
1.明確な仕様書、もしくは参考元にする商品
2.おおまかな予算感と必要ロット

 

仕様を確認しながらそもそも生産が可能なのか、技術的、設備的にベトナムの工場で作れるか否かの判断をさせて頂きます。

 

–以下備考になります–
・お打ち合わせはLINE IDとメールのみになります。ご了承ください。
・参考商品はベトナムに国際便で送付頂く場合があります。
・生地や例えば印刷などを行う場合はPANTONEによる色指定が必須です。
・仕様はパッケージなどオプションも含みます。お気軽にお尋ねください。
・予算を参考に実現可能な手法を模索します。出来る範囲で伝達下さい。

STEP2-1
サンプルの品質確認と納期のお見積り

お打ち合わせ後、製品サンプルが上がり次第、国際便にてお届け致します。基本的にこの段階でおおよその価格や納期が上がって参りますのでご検討頂く形になります。海外送金用の口座が無い場合はこのタイミングで開設頂く必要がございます。

 

[発注者様が必要な作業]
1.サンプルの仕様、納期、出荷方法、価格の確認
2.仕様が意に沿わない場合はリテイク指示
3.海外送金用の口座開設を実施

 

[プリント帽子の場合の実際の価格]
・5000pcs@$5 /10000pcs@$4 /15000pcs@$2

 

–以下備考になります–
・最低ロットや価格は値下げ無し前提の出し値となります。
・ご相談に応じて部分仕様を変えたりなどで価格、ロット調整は可能です。
・サンプルや納期は生産ラインの空き具合によって大きく異なります。
・ご提示する納期は契約書締結時からとなります。ご注意下さい。

STEP2-2
輸送方法選択と納期、コスト計算

輸送は船便と国際便の2つから選択頂きます。国際便はTNTの開設が必要です。船便は輸入手続きや船から陸送の手配を頂く乙仲業者の選定と輸入申請価格が20万円以上の場合EPA特恵とよばれる優遇関税が可能です。弊社出し値と合わせてコスト計算をお願いします。

 

[発注者様が必要な作業]
1-1.船便の場合は乙仲業者の選定とEPA申請
1-2.国際便の場合はTNTのアカウント開設

 

[プリント帽子の場合の実際の計算]
・今回は15000pcs@$2($1=120円で240円)で検討したとします。
・1箱(縦30cm.横60cm.高40cm)に250pcs入ると想定、合計60箱。

・エアーの場合の送料は78.2万円(1個52.1円)、到着までの納期は3日
・船便の場合の送料は12万円(1個8円)、到着までの納期は21日
・輸入時に通関にて消費税10%と関税(優遇無し時2.7-5.7%)

 

国際便:単価240円+消費税24円+関税6.48円+送料52.1円=1pcs:322.58円
船便:単価240円+消費税24円+送料8円=1pcs:272円

STEP3
発注書、契約書のサインと前入金のお支払い

製品の品質、価格、納期にご満足頂ければ契約となります。なお、海外工場はどの工場も全額売掛は無く部材に合わせた前入金を確認して生産開始です。後入金は製品が指定された場所に納品されてから2週間以内となります。

 

流れとしてはPO(purchase order/日本の発注書相当)をお送り頂きます。次に契約書をお送りしますので担当者様のサインを頂き、スキャンしてpdfにて送付頂き、前入金の海外送金をした際の支払い証明のpdfをお送り頂き完了となります。

 

[発注者様が必要な作業]
1.POの作成と送付
2.契約書にサイン頂き弊社宛にpdfで送付
3.前入金の実行と証明を弊社宛にpdfで送付

 

–以下備考になります–
・ご契約後のキャンセルは出来ませんのでご注意ください。
・ご契約前に必ず仕様や納品形態の最終チェックをお願いします。
・完全後払いはお請けしておりません。ご了承くださいませ。

STEP4
受け取りの準備と検品

ベトナム出荷の時期が近づいてきましたら弊社からご担当者様へご連絡を致します。船便の場合は輸入手続きに必要なinvoice/packings lists/原産地証明書の写しをお渡し致しますので輸入手続きをして頂く乙仲業者様にお渡しください。国際便の場合は追跡番号をお渡し致します。

 

[発注者様が必要な作業]
1.船便は輸入手続き書類を乙仲業者に渡す。
2.到着した製品に不備が無いかご確認頂く。
3.後入金の実行と証明を弊社宛にpdfで送付頂く。

 

これにて納品完了となります。基本的に不備は検品時に弾いておりますが万が一、不備品がありましたら検品サインと検品日が書かれた検品表を担当までお送りください。すぐに対応させて頂きます。

 

–以下備考になります–
・年末年始やベトナム旧正月など海運事情で遅れが出る場合がございます。
・納期の設定は必ず、余裕を持って頂くようにお願い申し上げます。
・フィードバックありましたら共有ください。改善の提案を致します。

納期計算
何にどこまで日数が掛かる?

プリント帽子をモデルにしたシミュレーションです。
ご依頼の内容で大幅に掛かりますのであくまで参考程度に留めてください。

実際にはベトナム側の祝日、日本側の祝日によって大きく影響されます。
他企業様からのご依頼によって生産ラインが埋まる場合もあります。
*その際は納期伝達の際に合わせてお伝え致します。

そのため、かっちりこの納期と決めてしまうと大変です。
必ず、余裕を持ってOEM依頼を頂けると幸いです。

 

1.打ち合わせ
2.参考品を弊社工場(ベトナム)に出荷(国際便)
3.サンプルの製造を開始
4.サンプルをお客様(日本)に出荷(国際便)
5.品質確認と打ち合わせ
6.契約書、発注書の準備と前入金:
7.生産開始

輸送方法で分岐

船便の場合
8.ブッキング:3日
9.ベトナム発船便:14日
10.国内港通関:3日
11.陸送:2日

*ベトナム→日本(大阪)を想定
メリット:送料安い
デメリット:日数遅い

空輸の場合
8.空輸:1日
9.通関:1日
10.陸送:2日

 

*ベトナム→日本(大阪)を想定
メリット:送料高い
デメリット:日数早い

備考

*仕様変更や予算の許可が降りるまで時間が掛かると思います。
*一番早いと上記の例、一番遅いと半年以上の時も経験しております。
*サンプルの仕様変更を行う場合、再度製造に戻ったりします。
*オプションの刺繍やパッケージなどがあるともう少し掛かります。
*ベトナムは非営業日換算、国内関係は営業日換算が必要です。
*船便が木曜日に国内港に到着し土曜日に通関を通過すると翌週着です。
*空輸の場合は祝日配送を行っていない場合があります。ご注意ください。

支払い
何のタイミングでお金がかかる?

前入金の支払い条件によって異なりますが概ねどのタイミングで支払いが発生しているか記載致します。為替の変動や国際送金する際の銀行によって差がありますのであくまでも参考程度に留めてください。
左記の納期計算なども参考にしながらご確認ください。

 

1.参考品をベトナムに出荷
2.ベトナムからサンプルが到着
3.発注のタイミングでの前入金
4.商品到着後2週間以内 後入金

輸送方法で分岐

船便の場合
5.乙仲業者への輸入手続きと建て替え関税の支払い
(消費税+手数料と送料)
*大抵の契約は末締め翌月末払い

空輸の場合
5.国際輸送業者への輸入手続きと建て替え関税の支払い
(消費税+手数料と送料)
*大抵の契約は末締め翌月末払い

備考

*上記はEPAによる関税撤廃を前提とした価格設定です。
*輸入には為替リスクがありますので原価計算は発注時が1$=110円なら1$=120円を想定して計算頂く事をオススメ致します。
*基本的に大型貨物なら船便を推奨します。空輸の使い方としては少量や緊急対応(トラブルで2箱だけなど)でご活用頂く事が多いと思います。
*入金は基本的にドル建てになりますのでご注意下さい。

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